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肺水腫

 

肺の毛細血管から血液が外ににじんでて、肺間質や肺胞に液体が蓄積されてしまうことをいいます。呼吸器疾患の中で特に急速に進行し、放置すると呼吸困難や窒息を引き起こします。

 

症状

①呼吸の回数が増える
②肩で息をする
③運動中、息があがりやすくなる
④横になるのがつらく、座った状態で口で呼吸をする
⑤舌の色が薄紫色(チアノーゼ)になる
⑥音(ゴロゴロなどの)を立てて息をする
⑦夜になると苦しくなる
⑧咳が出ることがある

 

原因

大きく分けて心臓が原因(心原性)のものと、それ以外が原因(非心原性)のものの2つの原因があります。

心原性の肺水腫が大部分を占めており、犬であれば、僧帽弁閉鎖不全症、猫であれば肥大型心筋症、拘束型心筋症などがあります。
非心原性の肺水腫にはARDS(急性呼吸器切迫窮迫症候群)、肺炎、膵炎、敗血症、外傷などがあります。

 

治療

迅速に疾患に対する治療が必要になります。
検査に耐えられないほどの状態の場合は、利尿剤、酸素室を用い救急事態からの脱却を目指します。
症状が落ち着いてきたら、血液検査、レントゲン検査、心臓エコー検査等を用い、原因を診断して行きます。